九州各地の古き良き城下町を厳選してご紹介します。
杵築城下町(大分県)
杵築の地名は元々「木付」でしたが、江戸幕府の朱印状に誤って「杵築」と記されて以来「杵築」城になりました。杵築城から伸びる谷町通りを挟み、向かい合うように塩屋の坂と酢屋の坂があります。それぞれの高台が武家屋敷となっており、谷間が商人の町となっている“サンドイッチ型城下町”です。
臼杵城下町(大分県)
臼杵城は戦国時代にキリシタン大名であった大友宗麟が築いた城です。当時は海に囲まれていましたが、現在は埋立られています。そんな臼杵城の城下町は、阿蘇山の火山灰が固まってできた凝灰岩の丘の上にあります。あちこちの岩を削り取って道を通したため、狭い路地のいたるところに城下町の面影が残っています。高い石垣や重厚感のある瓦屋根が坂沿いに続きます。寺院も集まるなど、歩いているだけで歴史を感じ取ることができます。
秋月城下町(福岡県)
福岡県朝倉市にある秋月は、鎌倉時代に秋月氏が築いた山城から始まり、江戸時代から福岡藩主の黒田氏が治めた歴史ある城下町です。周囲は山や川といった穏やかな自然で溢れ、重伝建にも指定されている伝統的な町並みによく調和しています。県内有数の桜と紅葉の名所になっています。
飫肥城下町(宮崎県)
宮崎県日南市にある飫肥城は100名城の一つで、飫肥杉を用いて再建された大手門や本丸跡へ続く石段が見所です。また、飫肥城下に広がる武家屋敷や石垣が残る町並みは、重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。風情のある町並みをのんびり散策したい場所です。
島原城下町(長崎県)
島原城は松倉氏によって1618年から7年かけて築き上げられました。一国一城令(1615年)が出された後に新たに築城が許された例は少なく全国的にも珍しいですが、これは幕府がキリシタンが多く住む島原を重要視していたためと言われています。城下にはかつて鉄砲組の移住地として整備された武家屋敷が建ち並び、今も往時の名残を留めています。元々は生活用水であった水路が武家屋敷の中央を流れ、鯉が泳ぐ姿と歴史的な町並みが調和してとても風情があります。ぜひ島原城と合わせて観光したいところです。
まとめ
城下町はどこも時間がゆっくりと流れるような感覚があり、当時の様子を想像しながら散策するのがとても楽しいです。今回ご紹介した以外にも美しい城下町はありますので、ぜひお気に入りの場所を探してみてください!
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