東北の日本100名城を全制覇!弘前城から会津若松城まで歴史と絶景を巡る旅ガイド

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福島県 桜咲く鶴ヶ城 (会津若松城) 風景・絶景
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東北地方には、日本城郭協会が選定した「日本100名城」のうち11城が集中しています。桜の名所として名高い弘前城から、戊辰戦争の舞台となった会津若松城まで、その歴史の深さと景観の美しさはどれも格別です。この記事では、青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県にまたがる東北の100名城を、北から順にすべてご紹介します。城の建築的な見どころはもちろん、各城にまつわる歴史的背景やアクセス情報にも触れながら、東北城めぐりの旅に役立つガイドをお届けします。スタンプラリーを楽しみたい方にも、歴史や写真が好きな方にも、きっとお気に入りの一城が見つかるはずです。

弘前城(青森県)

弘前城外濠の桜筏

日本100名城の第7番に選定されている弘前城は、津軽藩2代藩主・津軽信枚(のぶひら)によって1611年(慶長16年)に完成した城です。現存する天守は3層3階の独立式層塔型で、東北地方で唯一の現存天守として国の重要文化財に指定されています。

弘前公園として整備された城域には、ソメイヨシノをはじめ約2,600本もの桜が植えられており、毎年4月下旬から5月上旬にかけて開催される「弘前さくらまつり」は日本有数の桜の名所として全国に知られています。天守石垣の修復工事に伴って天守が移動したことで話題となり、内堀に桜の花びらが敷き詰められる「花筏(はないかだ)」の光景は息をのむほどの美しさです。

弘前城 三の丸追手門

現在も3棟の櫓(やぐら)と4棟の城門が現存しており、東北の城の中でも特に保存状態が良好です。城内には津軽藩の歴史を伝える展示も充実しています。

アクセス:JR弘前駅から徒歩約25分、またはバスで「市役所前」下車すぐ。

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根城(青森県)

夏の根城主殿

日本100名城の第8番、根城(ねじょう)は青森県八戸市に位置する中世の平城です。南北朝時代の1334年(建武元年)、南朝方の武将・南部師行(もろゆき)によって築かれました。八戸南部氏が約250年にわたって居城とした、東北を代表する中世城郭のひとつです。

現在は「史跡根城の広場」として整備されており、本丸跡には主殿・工房・厩(うまや)などの建物が復元されています。発掘調査の成果に基づいた忠実な復元が評価されており、中世武士の生活様式をリアルに体感できる貴重なスポットです。隣接する八戸市博物館と合わせて見学することで、より深く歴史を学べます。

桜の季節には根城桜まつりも開催され、歴史と自然の両方を楽しめます。天守や石垣がない土の城ですが、中世城郭の本質的な姿を今に伝える場所として、歴史好きには見逃せない場所です。

アクセス:JR八戸駅からバスで約15分、「博物館・根城前」下車すぐ。

盛岡城(岩手県)

盛岡城 南西側石垣

日本100名城の第9番、盛岡城は南部氏26代・南部信直とその子・利直によって築かれた城で、1633年(寛永10年)に完成しました。北上川と中津川の合流点に位置する平山城で、花崗岩を用いた堅固な石垣が最大の見どころです。

明治維新後に建物はすべて取り壊されましたが、その石垣は現在も「岩手公園(盛岡城跡公園)」として市民に親しまれています。特に本丸・二の丸・三の丸を囲む野面積みと算木積みを組み合わせた石垣は、東北の城の中でも特に見応えがあります。石垣の隙間から芽吹く木々との対比が美しく、四季折々の表情が楽しめます。

石川啄木が「不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸われし 十五の心」と詠んだ地としても知られており、文学ファンにも訪れてほしいスポットです。春の桜と石垣の組み合わせは特に壮観で、写真映えも抜群です。

アクセス:JR盛岡駅から徒歩約15分。

多賀城(宮城県)

多賀城夕景 復元進む外郭南門跡

日本100名城の第10番、多賀城は724年(神亀元年)、奈良時代に陸奥国の国府および鎮守府として設置された古代城柵(じょうさく)です。城と呼ばれていますが、武士の城とは異なり、古代律令国家が東北経営のために設けた行政・軍事の拠点でした。

現在は国の特別史跡に指定されており、政庁跡の建物が復元されています。隣接する「多賀城跡附寺跡(たがじょうあとつきてらあと)」とともに整備が進み、発掘調査で出土した遺物を展示する「東北歴史博物館」も近くにあります。

碑覆屋 紅葉の頃

松尾芭蕉が『おくのほそ道』の旅でこの地を訪れ、「奥の細道」のなかで「多賀城の碑」を感慨深く記したことでも有名です。日本三古碑のひとつとされる「壺碑(つぼのいしぶみ)」も見どころのひとつで、歌枕の地としても古来から多くの人々が訪れてきた歴史的聖地です。

アクセス:JR仙石線・多賀城駅から徒歩約15分。

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仙台城(宮城県)

仙台城より夏の仙台市街俯瞰

日本100名城の第11番、仙台城(青葉城)は伊達政宗が1601年(慶長6年)から築城を開始した名城です。青葉山の断崖を巧みに利用した山城で、天然の要害を生かした縄張りが特徴的。政宗はあえて天守を設けず、その代わりに豪壮な本丸大広間を中心とする独特の城郭構成をとりました。

仙台の街を一望できる本丸跡には、馬上の伊達政宗像が立ち、仙台を代表する観光スポットとなっています。石垣の一部と脇櫓が復元されており、発掘調査により往時の壮大な規模が明らかになっています。「仙台城見聞館」では城の歴史をわかりやすく解説しており、VRを使った体験展示も充実しています。

伊達政宗公騎馬像 仙台城にて

夜間はライトアップが行われることもあり、仙台市街の夜景とともに撮影スポットとしても人気が高いです。桜の季節の青葉城址もまた格別で、観光と写真撮影の双方を楽しめる城跡です。

アクセス:JR仙台駅からバスで約20分、「仙台城跡」下車すぐ。

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白石城(宮城県)

紅葉の白石城

日本100名城の第12番、白石城は宮城県白石市に位置する平山城で、片倉小十郎景綱(かたくらこじゅうろうかげつな)を祖とする片倉氏の居城として知られています。片倉小十郎は伊達政宗の右腕として活躍した名参謀であり、白石城は仙台藩の支城として重要な役割を果たしました。

現存の城は1991年(平成3年)に木造で復元されたもので、3層3階の天守は内部も見学可能です。木造復元天守としては全国的にも珍しく、古建築の技法を用いた本格的な造りが評価されています。城内の展示では片倉氏の歴史や戊辰戦争との関わりも紹介されています。

片倉家中武家屋敷

白石城は明治維新の戊辰戦争の際、奥羽越列藩同盟の結成に関わった場所でもあり、東北の近代史を語る上でも欠かせない城です。城下には武家屋敷や白石温麺(しろいしうーめん)など地域の文化も根付いており、城とセットで楽しめます。

アクセス:JR東北本線・白石駅から徒歩約10分。

久保田城(秋田県)

久保田城 表門

日本100名城の第13番、久保田城は秋田藩20万石を治めた佐竹氏の居城で、1604年(慶長9年)に初代藩主・佐竹義宣(よしのぶ)によって築かれました。現在の秋田市千秋公園がその城跡にあたります。

久保田城の最大の特徴は、天守を持たない城であること。これは佐竹氏が徳川幕府への配慮から意図的に天守を設けなかったとも言われています。本丸には御物頭御番所(おものがしらおばんしょ)が現存しており、東北地方では数少ない現存建造物のひとつとして貴重です。また、1989年(平成元年)に復元された二の丸隅櫓も見学できます。

千秋公園は秋田市民の憩いの場として親しまれており、春の桜、夏の緑、秋の紅葉と四季を通じて美しい表情を見せてくれます。城内にある秋田市立佐竹史料館では佐竹氏の歴史と文化を詳しく学べます。

アクセス:JR秋田駅から徒歩約10分。

山形城(山形県)

雨上がりの山形城 一文字門

日本100名城の第14番、山形城(霞城)は出羽国山形藩の藩庁が置かれた城で、南北朝時代の1356年(正平11年)頃に斯波兼頼(しばかねより)によって築かれたのが始まりとされます。その後、最上義光(もがみよしあき)の時代に大規模な拡張が行われ、東北最大規模の城郭へと発展しました。

夏晴れの東大手門

現在は「霞城公園」として整備されており、発掘調査に基づいて復元された一文字門や東大手門が往時の姿を今に伝えています。二の丸東大手門の復元は特に丁寧で、木造復元建築の質の高さに定評があります。本丸一文字門は2999年(令和元年)に復元が完成し、城の全体像がよりわかりやすくなりました。

文翔館 (旧県会議事堂)

春には約1,500本の桜が咲き誇り、東北有数のお花見スポットとして賑わいます。隣接する山形市郷土館(旧済生館本館)も見学でき、近代建築ファンにも見どころが多い場所です。

アクセス:JR山形駅から徒歩約10分(二の丸東大手門)。

米沢城(山形県)

米沢城の上杉神社

日本100名城の第15番、米沢城は上杉氏の居城として知られる城で、山形県米沢市に位置します。もともとは伊達氏の居城でしたが、1601年(慶長6年)に上杉景勝が会津から移封されたことで上杉家の城となり、米沢藩30万石の中心地となりました。

現在、城跡は「松が岬公園」として整備されています。建物はほとんど残っていませんが、本丸跡には上杉神社が鎮座しており、上杉謙信を祀る神社として多くの参拝者が訪れます。境内には上杉記念館(旧上杉伯爵邸)もあり、上杉家の歴史と文化を伝えています。

冬支度の米沢城

藩政を立て直した名君・上杉鷹山(ようざん)ゆかりの地としても有名で、「なせば成る なさねば成らぬ 何事も 成らぬは人の なさぬなりけり」という言葉は現在も広く知られています。春の桜シーズンには「米沢上杉まつり」も開催され、上杉謙信の軍団による甲冑行列が城跡を彩ります。

アクセス:JR米沢駅からバスで約10分、「上杉神社前」下車すぐ。または徒歩約25分。

二本松城(福島県)

桜咲く二本松城 箕輪門

日本100名城の第16番、二本松城(霞ヶ城)は福島県二本松市に位置する山城で、室町時代に奥州の名族・畠山氏によって築かれました。江戸時代には二本松藩の藩庁が置かれ、丹羽氏が10万石を治めました。

二本松城は戊辰戦争(1868年)における「二本松少年隊」の悲話で広く知られています。藩主不在の城を守るため、12〜17歳の少年たちが新政府軍に立ち向かい、多くが命を落としました。その純粋な忠義の心は会津の白虎隊と並んで東北の人々の心に深く刻まれており、城跡の少年隊像と二本松市歴史資料館では当時の記録が丁寧に展示されています。

二本松城にて二本松の菊人形と本松少年隊群像

城跡は「霞ヶ城公園」として整備されており、本丸跡からは二本松市街と安達太良山を望む絶景が楽しめます。春の桜と石垣の組み合わせが美しく、「日本さくら名所100選」にも選ばれた花の名所でもあります。

アクセス:JR東北本線・二本松駅から徒歩約25分、または市内循環バス利用。

会津若松城(福島県)

桜咲く鶴ヶ城

日本100名城の第17番、会津若松城(鶴ヶ城)は福島県会津若松市にそびえる東北を代表する名城です。南北朝時代の1384年(至徳元年)頃、葦名直盛によって築かれたのが始まりとされます。その後、蒲生氏郷・上杉景勝・加藤嘉明・保科正之らの名だたる武将・大名が城主を務め、会津藩の中心として発展しました。

幕末の戊辰戦争では、新政府軍に抗した会津藩の籠城戦の舞台となりました。白虎隊の悲劇的な最期はあまりにも有名で、16〜17歳の少年たちが飯盛山から燃える城を見て自刃したという話は現在も語り継がれています。この歴史から会津若松城は「義の城」として多くの人々に敬われています。

冬景色の鶴ヶ城

1965年(昭和40年)に外観復元された五層の天守は、2011年(平成23年)に赤瓦へと葺き替えられ、幕末当時の姿により近い外観を取り戻しました。赤瓦の天守は全国的にも珍しく、桜や紅葉と組み合わせた撮影は東北随一の美しさです。城内には戊辰戦争や会津藩の歴史を詳しく解説する展示があり、見学にたっぷり時間をかける価値があります。

アクセス:JR会津若松駅からバスで約15分、「鶴ヶ城入口」下車すぐ。

まとめ

東北地方の日本100名城は、青森の弘前城・根城から始まり、岩手の盛岡城、宮城の多賀城・仙台城・白石城、秋田の久保田城、山形の山形城・米沢城、そして福島の二本松城・会津若松城まで、計11城にのぼります。

奈良時代の古代城柵(多賀城)から戦国・江戸期の城郭、そして幕末の激闘を刻んだ城まで、時代も性格もさまざまな城が東北には揃っています。現存天守(弘前城)あり、木造復元天守(白石城)あり、復元建築(山形城・久保田城)あり、石垣や土塁のみの城跡(盛岡城・米沢城など)ありと、城の楽しみ方も多種多様です。

スタンプ帳を片手に東北の城を巡れば、日本の歴史の奥深さと東北の自然の美しさを同時に感じる旅ができるはずです。ぜひ一城一城、丁寧に巡ってみてください。

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